今回はBLOGのタイトルにもなっている武甕槌大神がご祭神でいらっしゃる常陸国一之宮・鹿島神宮へと皆さまをお連れいたします。
日本三大楼門と言われる荘厳な門を構え、境内の参道の両側にそびえる天に伸びた大木は圧倒的な力強さを感じます。日本の自信を引き起こしている何かがこちらの神宮にはいらっしゃるようですので、皆さま心して参りましょう!
鹿島神宮を巡りながら神社の参拝に必要な知識や、普段は耳にしないような神社で使用する用語のご説明をしていきます。回を重ねるごとに参拝の仕方や日本神話についての説明を行う様々なBLOGの企画を行いますので今後ともご期待ください!!

今回のルート
今回は自宅のある新潟市から出発して福島県へ入り、猪苗代湖を通過。そのまま東へ進んで南下します。茨城県に入ってから常磐道に沿って太平洋側をドライブしていきます。片道でおよそ7時間の運転です。
途中で鉾田市のパティスリーや鹿島スタジアムに車を停めながら鹿島神宮を目指します。
Today’s Shrine
常陸国一之宮 鹿島神宮
ひたちのくにいちのみや かしまじんぐう

ご由緒・ご祭神
場 所:茨城県鹿嶋市宮中 2306-1
御祭神:武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)
武甕槌大神とは…
『古事記』によると、創造の夫婦神イザナキとイザナミは日本の国土と神々を次々と産み出していきましたが、火の神ヒノカグツチは生まれた時に母イザナミに大火傷を負わせ、その火傷が原因でイザナミは死んでしまいます(神避り)。
愛する妻を失ったイザナキは怒り、ヒノカグツチを十拳剣で斬り付けた際に、剣に付いたヒノカグツチの血が、岩に滴り落ちて産まれたのが武甕槌大神です。
▶もっと詳しく…
鹿島神宮のご祭神である武甕槌大神は、天照大御神の命を受けて香取神宮の御祭神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)と共に、出雲大社のにお祀りされている大国主命(おおくにぬしのみこと)と話し合って国譲りの交渉を成就し、日本の建国を行った神様です。
後の世の初代神武天皇は東征において窮地に陥った際、武甕槌大神の韴霊剣の神威により救われました。
鹿島神宮は古くは東国遠征の拠点として重要な祭祀が行われ、中世~近世になると、源頼朝、徳川家康など武神として源頼朝、徳川家康など武将の尊崇を集めていました。

※この画像は武甕槌大神というテーマでChatGPTにて生成いたしました。
武甕槌大神(たけみかずちのおおかみ)
鹿島島神宮のご祭神である武甕槌大神は、国譲りの際に海岸で剣の上にあぐらをかいて武力を誇示したという神話が残っています。
FARM PATISSERIE LE FUKASAKU(深作農園)

新潟から鹿島神宮を目指して7時間。てくてく車を走らせながらようやく到着しました。メロンの産地鉾田市にある深作農に併設されたカフェ。メロンを半分まるごと使ったパフェを目当てに高速道路も利用せず移動してきました。

しかし、メロンの時期にはまだ早く、丸ごとメロンの半分を使用したパフェは未だ提供されていませんでした。そこでメロンのショートケーキと濃厚なフレッシュメロンジュースを同時に注文いたします。
甘さを抑えたメロンのショートケーキはスポンジとクリームが程よいバランスでメロンの爽やかな香りも味わえます。その後に私の地元では普段いただくことができない濃厚なフレッシュメロンジュースをいただきます。それぞれは際立っておいしくいただいたのですが、甘さが引き立つ両者ですので組み合わせがマッチせず、最後にいただいたお冷が美味だったという苦い思い出となりました。
茨城県立カシマサッカースタジアム

深作農場から南下して、鹿島神宮より車で10分ほどの位置にあるカシマサッカースタジアムへ到着。1993年に誕生した日本初の本格的なサッカー専用スタジアムで、数々の名勝負がこのスタジアムで行われました。
※詳しくは鹿島サッカースタジアム公式サイトにてご覧ください。

天孫降臨という日本神話がありますが、鹿島の地にもサッカーの神様が降臨した碑が残されています。

スタジアム内にあるミュージアム施設。脈々と受け継がれたジーコスピリットの3要素は「献身」「誠実」「尊重」全員がチームの勝利のために、プロとして生活の中から、相手やチームメイトやサッカー環境を敬うことだそうです。日本人にプロサッカー選手としての魂を注入していただきました。
※こちらの詳しい情報はカシマサッカーミュージアムの公式サイトにてご覧ください。

優勝ペナントやマイスターシャーレの数々。
鹿島アントラーズの本拠地は鹿島神宮の近隣に位置します。軍神であり勝負運の神様である武甕槌大神が鎮座する鹿島が常勝軍団と呼ばれるチームが存在するのは、鹿島の御神徳と関係のない話ではないような気がします。

ようやく到着いたしました!こちらが鹿島神宮の表参道です。
こちらに到着した時点で私は気当たりを感じました。若干、目まいが起きている様な不思議な感覚に陥ります。このような感覚に触れたのは長野県にある諏訪大社へ訪れた時以来です。

こちらが鹿島神宮の境内の入り口に当たる鳥居です。鳥居の種類についてのご説明も後々に行うつもりでおりますのでご期待ください。

日本三大楼門と呼ばれる神門は残念なことに改修工事中でした。神門の説明についても後々にしていこうと思います。こちらについてもご期待ください。
鹿島神宮の参道

今までいくつか訪れてきた規模の大きな神社の中でも鹿島神宮の参道は両脇の樹木の伸び方や生い茂り方に一際力強い印象を受けました。この参道を歩いている時に聞こえた言葉は「ブォーー」という強風に煽られたときの音とでもいうのか、話声ではなかった印象があります。

こちらが鹿島神宮本殿です。残念ながら楼門が改修工事中で写真はありませんが、楼門を抜けて参道が続いている右側に位置している珍しい建築配置です。しかし本当の見所はここではなく…

こちらが皆さまが目的としていると言って良いほど有名な「奥宮(おくのみや)」です。本殿を後にして参道に沿って進むと、ひっそりと佇んでいらっしゃいます。
関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康公が、その感謝を示すために本宮として奉納した社殿であると伝えられています。
奥宮とは…
一般的に参拝をする本殿とは別にある、もっとも奥地にある神殿のこと。
鹿島神宮は全国に600社存在する鹿島神社の総本社です。
「総本社」または「総本宮」とは一般企業に例えると全国にある支社を取りまとめる本社・本店のようなものだと考えてよいと思います。そして「奥宮」とはその本社にいらっしゃる代表取締役の社長室のようなものでしょうか?
鹿島神宮だけではなく様々な神社に総本社や奥宮といった形式が用いられています。通常、本殿にも奥宮にも同じ神様がお祀りされてらっしゃいます。
d▶さらに詳しく…
奥宮は「山宮」とも呼ばれ、対照的に参拝しやすい麓などに位置する神殿は「里宮」などと呼ばれます。また、本殿よりも奥にある神社を指す場合、時には「奥社」や「奥の院」とも呼ばれることがあります。
奥宮は、山岳信仰や神様がより神聖な場所であるとされる奥地を信仰する文化と関連していることもあります。富士山の8合目より上にある神社は、静岡県に鎮座している全国の浅間神社の総本社である富士山本宮浅間大社の奥宮です。
武神として鹿島神宮に祀られている武甕槌大神たけみかづちのおおかみと、長野県にある諏訪大社に祀られている建御名方神との力比べが相撲の起源だと言われています。
▶さらに詳しく…
武甕槌大神は、国譲りの際に大国主命の息子の一人であるコトシロヌシと交渉したところ、コトシロヌシは素直に受け入れました。
しかし、それを聞いていたもう一人の力自慢の息子である建御名方神が大岩を軽々持ち上げてやって来ると、武甕槌大神に抵抗し、力比べで互いに組み合います。
この時の武甕槌大神は建御名方神を投げ飛ばしたとも伝えられており、その力比べが相撲の起源と云われ、出雲が国技相撲の発祥の地である由縁だそうです。
建御名方神は屈服し、諏訪湖の聖地に鎮座され「諏訪大社」の御祭神として、今現在も祀られています。

全国にある大きな規模の神社には、国歌にも登場するさざれ石が置かれていることがよくあります。さざれ石についてのご説明については、他の神社のご紹介をする際に必ず行いますので少々お待ちください。

こちらが鹿島神宮の境内でお目にかかることができる要石です。囲われた敷地に祀られていますがいったいどのようなものなのでしょうか。

ただ地中に石が埋まっているだけのように見えますよね…。
要石とは
地中で大暴れをして地震を起こす大ナマズの頭を押さえていると言われるのが鹿島神宮の要石です。
鹿島神宮の要石が大ナマズの頭を抑えており、香取神宮の要石が大ナマズの尻尾を抑えていると言われています。この要石は水戸黄門で有名な徳川光圀公が7日7晩掘り当てさせたがたどり着くことが出来なかったという逸話を持っています。
2024年は能登半島沖地震が発生し、私の地元の新潟も甚大な被害に遭いました。東日本大震災から定期的に発生する大震災の被害を抑制るべくこの要石に祈念をするために訪れました。
また、新海誠監督のアニメーション作品「すずめの戸締り」に「要石」と呼ばれる存在が登場します。おそらくこの鹿島神宮の要石をモチーフにしたものではないでしょうか?

御手洗池と呼ばれる神事において多くの方が入水して大寒禊をするための禊場です。湧水が沸いていて池の中には鯉が泳いでいましたが、大寒禊の際には鯉の居場所が気になります。

こちらが鹿島神宮の御朱印です。
武甕槌大神と記してあります。はねや払いが勢いよく書かれていてかっこいい御朱印ですよね。
常陸国一之宮 鹿島神宮
〒314-0031
茨城県鹿嶋市宮中 2306-1
TEL 0299-82-1209
FAX 0299-82-1625
アクセス
JR鹿島線・鹿島臨海鉄道 鹿島神宮駅下車 徒歩7分
※詳しいアクセス情報やご由緒については🔗鹿島神宮の公式ホームページをご覧ください。
常陸国一之宮・鹿島神宮の旅はいかがでしたでしょうか?
車で7時間かけて訪れた甲斐があるほどに見所の満載な神社でございました。メロンにサツマイモ、鹿島アントラーズの栄光の歴史を堪能出来た大変満足のいく旅路でした。
実はこの旅にはまだ続きがあります。次回は「東国三社」と呼ばれる三社の内の鹿島神宮を除いた残りの二社の香取神宮と息栖神社を巡る旅に参ります!!

さて、どのような旅となるのでしょうか?
次回のブログをお楽しみに!
↓相川七瀬さんが鹿島神宮の案内をしていらっしゃる動画です。


































