Vol.5 信濃国一宮 諏訪大社4社巡り(下社編)

Gosai神は武甕槌で!


 全国に約25,000社ある諏訪神社の総本社である諏訪大社。長野県の諏訪湖を囲むように春宮、秋宮、前宮、本宮の四社を総称して諏訪大社と呼ぶ。急な斜面を大きな丸太に乗って滑り降りる全国的にも有名な奇祭「御柱祭」を開催する神社でもある。実は実家の近くに諏訪神社があり、幼いころから軒下に入って遊ぶほど馴染みのある神社だったのでいつかその総本社へ参拝をしたいと考えていた。

 私の故郷である新潟県には約900社の諏訪神社が存在し、その数は全国で最多。また長野県と新潟県には大みそかの深夜に新年の年を跨いで参拝をする「二年参り」という変わった風習がある。私は全国的に行われている風習だと勘違いしていたが、最近神社に興味を持ち始めてから調べてから初めて気が付いた。新潟県と長野県のつながりや自身とのご縁を感じながらの参拝になる。

信濃国と諏訪信仰の考え方

 新潟県を通って日本海に注いでいる信濃川の源流は長野県にあり、元々「信濃国」とは律令制時代からの呼び名で長野地方のこと示す言葉だ。そして、信濃という言葉の語源を調べていくと、長野県に多く存在した「科(シナ)の木」が語源らしい。科とは元来、「罪」や「咎」の意味らしく、人の罪を背負って罰を受けたキリスト様も神を示唆する存在だ。

 諏訪大社の御柱は元来、一般的な神社の本殿と拝殿にあたる諏訪大社の「幣拝殿」の周囲を4つの柱で囲んでいる。柱を立てる意味については諸説あるのだが、宮殿の柱であったとか、結界を張るためだとか言われているが、私が注目したのは世界は4本の柱でできているという説だ。「柱」とはもともと神様の数え方で世界を4柱の神様で支えていると考える事は我ながら興味深い考察である。世界三大宗教にもう1柱加えると4つの柱と考える事は出来ないか…などと考察は尽きない。

諏訪大社 下社春宮

信濃国一宮 諏訪大社(春宮) 

場所:長野県諏訪郡下諏訪町

御祭神:建御名方神(たけみなかたのかみ) 八坂刀売神(やさかとめのかみ

※一宮とは

ある地域の中で最も社格が高いとされる神社のこと。信濃国で最も格式が高いとされる神社が諏訪大社。

建御名方神と八坂刀売神は夫婦神で、春宮ではどちらも御祭神として祀られている。

諏訪大社は本殿がなく御神木が拝殿の奥に鎮座している。日本でも最も古い神社の一つともいわれているのもこの様式を取っているからだ。

建御名方神とは…

 出雲大社の御祭神の 大国主大神の息子の一柱で、勇武に優れた者という意味の名で神話では勇猛さが際立つ。大国主大神と共に国造りを行った神様。

 日本の最高位の神様である天照大御神は地上を平定する大国主大神は天照大御神から国を譲るように天界から使者を使わせる。

 大国主大神の息子である建御名方神はVol.1で紹介した天照大神の使者である武甕槌大神に国譲りを迫られる。どちらも勇武に優れている神様であり、この時の力比べが現在の相撲の起源であると言われている。

しかし、建御名方神は武甕槌大神には歯が立たず、この土地を譲ると約束して信濃の地(現在の諏訪)に逃れ諏訪大社へ祀られるきっかけとなった。

御柱

   

 諏訪大社を語る上で外すことが出来ないのが御柱祭だ。7年に一度日本三大奇祭の一つである御柱祭が開催される。春宮、秋宮、前宮、本宮の四社の社殿の四隅に計16本の柱を立てる祭り。奥山から大木を切り出し人の力のみで曳行し斜面を滑走する姿が有名。

万治の石仏

諏訪大社 下社秋宮

 信濃国一宮 諏訪大社秋宮

場所:長野県諏訪郡下諏訪町

御祭神:建御名方神(たけみなかたのかみ)、八坂刀売神(やさかとめのかみ

春宮から車で5分程足を伸ばして諏訪大社の秋宮へ。春宮よりも少し高台に位置していて敷地も若干広い。見どころとしては温泉の沸く手水である御神湯や宝物殿のしめ縄などだろう。御朱印帳を社務所に預けてさっそく参拝に向かう。

こちらも本殿がなく、本来は参拝をする場所である拝殿と御神体が祭られている本殿とを併せた弊拝殿と呼ばれる珍しい様式がとられている。

  

出雲大社の大国主大神とのつながりがあるため、宝物殿には出雲と同様の大きなしめ縄が施されていると伺ったことがあるニヤリ

ご神湯

温泉の出る手水。手を触れるを確かに暖かくぬくもりを感じる。

秋宮のさざれ石

 国歌の歌詞にも登場するさざれ石。規模の大きな神社にはこのさざれ石が置いてあることがある。 

さざれ石とは

 細かい石灰石が長い年月をかけて雨水で溶解し、ひとつの大きな岩の塊になったもの。日本国歌にある「さざれ石の巌となりて苔のむすまで~」とは小さな石が一つの大きな岩になって苔が生えるまで長く繫栄しますように、との願いの込められた歌。

御神氣を感じた摂社

 神社へ参拝すると気当たりという好転反応が出ることがあり、熱が出ることや体調が悪くなることがあるらしい。

 春宮に到着したころからめまいがして、前日にメガネのレンズを調整していたためだと思ったが、実はこの摂社に近づくとめまいが強く感じ、離れるとめまいが軽く感じる事に気が付く。車に乗車すると治まることが不思議。

 秋宮を参拝した後には近くのお蕎麦屋さんでにて信州長野のおそばを堪能いたしました!初めてご神氣を感じたなぁ~と感慨深げにお蕎麦屋さんの暖簾をくぐると「御新規様一名様いらっしゃいました!」と威勢の良いお出迎えをいただきましたニヤリ

 今回感じた氣は「御神氣」ではなかったとしても、少なくとも「御新規」であったことには間違いないのではないのでしょうか!!笑

ラブ現在地は諏訪湖北側の「春宮」「秋宮」の二社。この地点から諏訪湖の南側の「前宮」「本宮」まで車で移動いたします。

 次回はVol.4では諏訪大社四社巡りの後編と称して、「上社前宮」と「上社本宮」をご紹介いたします!!

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